クリニックのシフト作成は、一般企業と比べて診療時間の制約・パート比率の高さ・急な欠勤対応という3つの特徴があり、毎月のシフト作成に苦労されている事務長・院長は少なくありません。
この記事では、クリニックの診療時間パターン別に最適なシフト設計の考え方を解説します。
パターン1: 午前診療のみ(9:00〜12:30)
午前診療のみのクリニックは、スタッフの勤務時間が比較的短く、パート比率が高くなる傾向があります。
| 時間帯 | スタッフ構成例(5名) | ポイント |
|---|---|---|
| 8:30〜9:00 | 全スタッフ出勤 | 開院準備・朝礼 |
| 9:00〜12:30 | 医師1+看護師2+事務2 | 診療対応 |
| 12:30〜13:00 | 看護師1+事務1(片付け) | 残務処理 |
午前のみの場合、昼過ぎには全スタッフが退勤するため、残業が発生しにくい反面、午後のレセプト処理や翌日の準備は院長が一人で行うケースも。事務スタッフ1名を13:30までの時差出勤にすることで、この負担を軽減できます。
パターン2: 午前+午後診療(9:00〜18:30・中抜けあり)
最も一般的なクリニックのシフトパターンです。中抜け(休憩時間)の設計が最大のポイントです。
中抜けシフトの法的注意点
中抜け時間が長すぎると、「実質的な拘束時間」とみなされ休憩時間ではなく労働時間として扱われるリスクがあります。中抜けは2時間以内に抑え、自由に外出・帰宅できる環境を整えましょう。
| パターン | 出勤 | 中抜け | 退勤 | 実労働 |
|---|---|---|---|---|
| 標準 | 8:30 | 12:30〜15:00(2.5h) | 18:30 | 7.5h |
| 時差A | 8:00 | 12:00〜14:00(2h) | 17:30 | 7.5h |
| 時差B | 10:00 | なし | 18:30 | 7.5h(休憩1h) |
パターン3: 夜間診療あり(〜20:00)
夜間診療を行うクリニックでは、スタッフの2交代制が有効です。
- 早番: 8:00〜16:00 — 午前診療+午後診療前半
- 遅番: 12:00〜20:00 — 午後診療+夜間診療
- 交代時間の12:00〜13:00を全スタッフが揃う引継ぎ時間に設定
土日診療ありのシフトパターン
土曜診療を行うクリニックでは、週休2日を確保することが法的にもスタッフ定着の面でも重要です。
- 月〜土の6日診療の場合: スタッフをA班(月〜金)とB班(火〜土)に分け、全員が週5日勤務・週休2日を確保
- 日曜+平日1日を休診日とし、完全週休2日制を明文化する
- 土曜のみ時短診療(9:00〜12:00)の場合は、土曜出勤スタッフの振替休日を確保
パート比率が高いクリニックのシフト設計
パートスタッフが7割を超えるクリニックでは、以下を意識します。
- パートの希望時間を月初に一括収集し、システムで自動割り当て
- 扶養内パートは月80時間を超えないよう、勤怠システムでリアルタイムアラート
- パート同士でシフト交換ができるセルフ交換機能を導入すると、事務の調整負担が激減
急な欠勤に対応するバックアップシフト
クリニックではスタッフの急な欠勤が日常的に発生します。以下の仕組みを事前に用意しておきましょう。
- オンコールリスト: 当日連絡可能なスタッフの優先順位リストを作成
- フリー枠: シフトに1日1名の予備枠を設け、欠勤がなければ事務作業に充てる
- シフト交換アプリ: Medical Attend のシフト交換機能で、スタッフ同士が直接調整
シフト作成を自動化する
上記のパターン設計を毎月手作業で行うのは大変です。Medical Attend のシフト自動作成機能を使えば、診療時間・スタッフの希望・パートの扶養範囲を考慮した最適シフトをワンクリックで生成できます。
