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医院開業の自己資金はいくら必要か — 診療科別・規模別の目安

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クリニックを開業する際、最初に直面するのが「いくらお金が必要なのか」という問いです。総額で数千万円から1億円を超えることもあり、そのうちどれだけを自己資金でまかない、どれだけを融資で調達するかが資金計画の要になります。

この記事では、診療科別の開業費用の目安と、自己資金の考え方、活用できる融資制度について整理します。

開業費用の全体像 — 何にいくらかかるのか

クリニックの開業費用は大きく「物件取得費」「内装工事費」「医療機器・設備費」「運転資金」の4つに分けられます。

費目内容金額の目安
物件取得費敷金・礼金・保証金、仲介手数料500万円〜1,500万円
内装工事費診察室・待合室・処置室などの設計・施工1,500万円〜3,000万円
医療機器・設備費診療機器、電子カルテ、レセコン、滅菌器など1,000万円〜3,000万円
運転資金開業後3〜6ヶ月分の人件費・家賃・光熱費500万円〜1,000万円

※上記は一般的な目安です。立地・規模・診療科によって大きく変動します。具体的な数字は開業コンサルや金融機関と相談のうえ見積もりを取ってください。

診療科別の開業費用目安

診療科によって必要な設備が異なるため、総額も変わります。以下は一般的な目安です。

診療科総額目安特徴
内科(無床)3,500万円〜5,000万円高額な医療機器が少なく、比較的開業しやすい
小児科4,000万円〜6,000万円待合室の感染対策・キッズスペースなど内装費がやや高め
皮膚科4,500万円〜7,000万円レーザー機器などの設備投資が追加になる場合がある
整形外科6,000万円〜1億円X線装置・リハビリ機器など高額機器が必要
眼科7,000万円〜1億2,000万円検査機器が高額で、機器だけで3,000万円を超えることも
歯科4,000万円〜8,000万円ユニット台数・保険/自費比率で大きく変動(後述のコラム参照)

※上記は一般的な目安であり、地域差・物件条件・機器のグレードにより変動します。

自己資金はいくら用意すべきか

金融機関から融資を受ける場合、開業費用の30%程度を自己資金として用意することが一般的な目安とされています。たとえば総額5,000万円の開業なら、自己資金は1,500万円程度です。

残りの70%は融資でまかなうことになりますが、自己資金の割合が高いほど融資審査に通りやすくなる傾向があります。また、自己資金が少ないと、開業後の返済負担が大きくなり経営を圧迫するリスクも高まります。

資金計画のポイント

自己資金は「用意できる金額」だけでなく、開業後の生活費や予備費を差し引いたうえで、無理なく拠出できる金額で検討してください。開業直後は患者数が安定せず、想定より収入が少ない期間が続くこともあります。

活用できる主な融資制度

クリニック開業で利用できる主な融資制度は以下のとおりです。

日本政策金融公庫(国民生活事業)

開業支援でもっとも利用実績が多い公的融資です。無担保・無保証人での借入が可能で、金利も民間金融機関より低めに設定されています。新規開業者向けの「新創業融資制度」では、自己資金が少ない場合でも事業計画の評価によって融資を受けられる可能性があります。

銀行・信用金庫の開業融資

民間金融機関でも医療機関向けの融資制度を設けているところがあります。日本政策金融公庫と併用することで、必要な資金をより柔軟に調達できます。取引実績のある金融機関があれば、まずは相談してみるとよいでしょう。

福祉医療機構(WAM)

医療・福祉分野に特化した独立行政法人で、病院・診療所の開設資金を低利で融資しています。固定金利で返済期間が長く設定できるのが特徴です。ただし審査には時間がかかるため、余裕をもって申し込む必要があります。

自己資金が足りない場合の選択肢

自己資金が十分に用意できない場合でも、いくつかの選択肢があります。

まとめ

クリニック開業の自己資金は、開業総額の30%程度を目安に、診療科や規模に応じて準備を進めるのが一般的です。まずは開業したい診療科の費用目安を把握し、金融機関に相談しながら具体的な資金計画を立てていきましょう。

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