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クリニックの収益シミュレーション — 損益分岐点と患者数目標の立て方

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クリニック開業の事業計画で最も重要なのが収益シミュレーションです。融資審査でも必ずチェックされるポイントであり、「なんとなく大丈夫」で済ませると開業後の資金繰りに直結します。この記事では、損益分岐点(BEP)の計算方法と診療科別のシミュレーション例を解説します。

損益分岐点(BEP)の基本

損益分岐点売上高は次の式で求められます。

損益分岐点売上高 = 固定費 ÷(1 − 変動費率)

変動費率とは、売上に対する変動費(薬剤費・消耗品費など)の割合です。クリニックの変動費率は一般的に約20〜30%、限界利益率は70〜80%と比較的高いのが特徴です。たとえば、月間固定費200万円・変動費率25%なら、損益分岐点売上高は200万円÷0.75≒267万円となります。

クリニックのコスト構造——変動費と固定費

費目分類月額の目安(30坪・スタッフ3人想定)
家賃・共益費固定費30万〜50万円
人件費固定費80万〜120万円
リース料(医療機器・システム)固定費20万〜40万円
薬剤費・消耗品費変動費売上の10〜15%
光熱費・通信費固定費5万〜10万円
借入返済固定費20万〜50万円

上記を合計すると、月間固定費は約150万〜270万円です。これに加えて院長自身の生活費を確保する必要があります。

診療科別・損益分岐点シミュレーション例

診療科月間固定費平均診療単価必要な1日あたり患者数
内科200万円約6,000円約17人/日(月20日換算)
皮膚科180万円約5,000円約18人/日
整形外科220万円約7,000円約16人/日
精神科・心療内科150万円約5,000円約15人/日

※診療単価は保険診療の窓口負担額(3割)をベースにした概算です。自由診療を組み合わせると単価は上がります。

悲観シナリオを必ず検証する

事業計画では「患者数が想定の7割だった場合」「診療単価が想定より10%低かった場合」など、悲観シナリオでもキャッシュフローが回るかを必ず検証しましょう。楽観シナリオだけの事業計画は融資審査で評価されません。

まとめ

収益シミュレーションの本質は「数字にすること」です。あいまいなまま開業するのではなく、固定費・変動費・想定患者数・診療単価を具体的な数字で積み上げ、事業計画書に落とし込みましょう。

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